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テロワールを大切に酒造りをしてきて良かった!
2018年01月11日

日本酒のトレンドは「テロワール回帰」!
山形市高瀬地区のテロワールを存分に活かした日本酒「霞城寿」ということを念頭におき日本酒造りに邁進し続けている弊社。ある方が弊社と同じ考えで地酒とテロワールについて語って下さっておりました。実に光栄です!

 

その土地の文化、人柄、歴史、料理、娯楽が垣間見える。

それが「お酒」というもの
最近の日本酒の注目すべきトピックスとして「テロワール回帰」がある。テロワールは、ワインの世界でよく使われる言葉で、ワインには何らかのテロワールがバックグラウンドにあって、その影響をもって生まれるという考え方。
狭義でいえば、ブドウ栽培に対するその土地の立地、日照、気温、土壌(地質)、水質などを指し、広義でいえば風土そのもの、つまりその土地の文化、人柄、歴史、料理、娯楽にまで話は及ぶ。そもそもブドウ栽培やワイン醸造とテロワールにどこまで結びつきがあるのかというのは議論になっているのだけれど、広義の意味でのテロワールを、それがたとえ科学的、化学的根拠が乏しくとも採用したい。
地酒としての「テロワール」を感じられる酒を日常で楽しもうではないか!?
さて、日本酒だ。日本酒は、元々は地酒だった。その土地でしか飲めないものであり、その土地の原料を用いて造られた酒。いや、そういうと格好いいが、時代を古代から江戸時代あたりまでさかのぼれば、全国的に流通させる意味もないし、そもそも足の速い生酒をちゃんと生のまま運べるロジスティクスがあったわけでもない。
江戸時代に「火入れ」という手法が採用され、その後、物流の発展とともに全国に同じ品質の酒を供給できるようになったのは実質的には戦後のこと。また、この間、優れた造り手であるとされる南部(岩手エリア)、越後(新潟エリア)、丹波(兵庫エリア)の各杜氏が全国の酒造りを指導し品質を上げていく。
そして近年では、純米大吟醸などに適した、兵庫の山田錦を代表する優れた米が全国から入手できるようになった。それは革新的なことであり、酒造りに関わる人たちの英知であり、酒を求める人たちの純粋な欲望という需要であった。
だが、一方で、地酒であった日本酒からテロワールは奪われることになる。極端に言えば、青森の蔵元が兵庫の優れた酒米・山田錦を使い、越後杜氏のスタイルで醸す。そこにテロワールがあるのだろうか。青森の冬、青森の海の幸、青森の酒場で飲む酒として面白いものなのだろうか。

もちろん、どこかの最高の米を使って、その土地の水を使って、ここではない場所の優れた杜氏がどこかで造った、というこのケミストリーは興味深いし、それを楽しんでみたいとは思う。けれども、それはまた別の話として、地酒としてのテロワールを感じられる酒も日常で楽しみたい。
日本酒のトレンドは「テロワール回帰」である
今は、次の革新であり英知として、生酒が全国に流通し、適切な管理の下で提供される仕組みが作られている。そういう酒を丁寧に扱ってくれる店も増えている。居ながらにして、日本酒を通して、日本各地の文化・風土を感じられる。革新、進化を目指していたらそこにあったのは回帰。これをいただく。なんとも贅沢じゃないか。
テロワールに根差した日本酒造りに注力している蔵元はどんどん増えている。つまりは自分たちの土地で育てた米を使い、水を使い、この地の風土をリスペクトした酒造り。その土地独自の手法を復活させたり、その土地の食と合うテイストを追い求めたりする取り組みを行っている蔵元もある。

また、地域にこだわった酒をセレクトするなど、テロワールを意識した飲食店も増加中だ。取り組み方は様々だが、いずれにしてもこうして生まれた日本酒は、その土地の文化・風土の伝道師だと思う。

                              以上
                      ~引用文~
どうもありがとうございました。

 

本日の山形は雪・雪・雪

 

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